日本の税率について

税金を課税対象に応じて区分すると、所得税や法人税のように、給与や会社の利益などに課税される所得課税、消費税や酒税、たばこ税などモノやサービスの代金に含まれている消費課税、相続税や固定資産税など資産に関する資産課税の三つに区分することができます。

この三つの区分が税収に占める割合は、1988年度は、所得課税が約70%、消費課税が約19%、資産課税が約11%という構成比でしたが、同年12月の抜本改革、94年11月の税制改革などを経て、99年度では、所得課税が約50%、消費課税が約32%、資産課税が約18%という構成比に大きく変わってきました。

これは、所得税や法人税といった所得課税の税率が大幅に下がったことと、それとは逆に、消費税の導入や税率が3%から5%へ上がったことが主な原因と考えられます。

例えば所得税と個人住民税の合計税率は、87年9月の抜本改革前ですと、最高でなんと88%であったものが、94年の税制改革から、99年度の恒久減税後の現在だと、最高でも50%の税率になりました。

ひと昔前に、タレントの黒柳徹子さんが某人気歌番組を司会しながら1時間の番組の中で、「番組が始まってから、ず〜っと私は税金のためだけに働いています」と言い続け、番組があと5〜6分となった頃から、「ここからだけが私のお金です。税金が高すぎると思いませんか?」と当時の最高88%の税率が高過ぎることを、テレビで訴えていたのを思い出します。

それでは、他の先進国の税金と比較してみましょう。所得課税と資産課税の税金は、何度かの税制改正で、現在先進国の中では平均値といえる水準にあります。これに対して消費課税の税金は、代表的な消費税で比較してみますと、ほとんどの諸外国が10〜25%と日本の2〜5倍の税率を採用しており、税率だけを見ると日本は消費税率が低い国であるといえます。

しかし、各国の物価や生活状況も異なり、また、消費税率が高い国は、社会福祉の充実した北欧の国が多く、日本で消費税率を上げるべきか否かは、単に諸外国より消費税率が低いからというのではなく、こうした税金の使途やこれから日本が迎える少子・高齢化社会などを総合的に勘案して判断する必要があるでしょう。