これできっと景気回復!?住宅ローン控除が大幅拡充!
9兆円減税の検証 第3弾 新住宅ローン控除
景気回復の切り札、真打ち登場!これで夢のマイホームが手に入る!?
「平成11年度税制改正法案」

ついに成立!ここが違う新住宅ローン控除

平成11年又は12年中に居住の用に供した場合の住宅ローン控除が、大幅に拡充されました。具体的にはどこがどのくらい拡充されたのか検証してみたいと思います。

1土地取得のローンも対象に

現行の住宅ローン控除は、償還期間10年以上のローンで一定の居住用の建物を新築、取得、又は、増改築した場合、そのローンの一定割合を6年間税額控除するというものでした。それに対し、今回の住宅ローン控除(新住宅ローン控除)は、なんと、その居住用建物と共に取得するその敷地の取得のためのローンについても税額控除の対象になります。

2ローン総額は5000万円まで

しかも、現行の住宅ローン控除の対象借入金は、最高で3000万円まででしたが、新住宅ローン控除の対象借入金は、その敷地の取得のための借入金も対象となるので、最高5000万円までが対象となります。

3対象となる床面積は天井知らず

対象となる住宅の床面積は50?以上240?以下(増改築は50?以上)でしたが、一律50?以上と要件が緩和されました。また、中古住宅については、築後20年以内(耐火建築物以外は築後15年以内)であったものも、それぞれ5年間延長されます。

4控除期間はなんと15年

控除期間は、現行の6年から、その2.5倍の15年に延長されました。特に、1年目から6年目の各年分の税額控除額は最高で50万円となり、税額控除額の累計に至っては、3.5倍にもなります。

5譲渡損失の繰越控除と併用可能

マイホームを売却して、売却損失が発生する場合がありますが、この損失は、同じ年分の給与所得などから控除され、節税できます。しかし、あまりに損失が大きくて、同じ年分の所得から引ききれない場合などは、翌年以降3年間繰り越して、それぞれの年分の所得から控除出来る制度があります。現行では、この制度と住宅ローン控除の併用は認められていませんでしたが、新住宅ローン控除では、これらの併用が可能になりました。

ケーススタディ・マイホーム購入

20年前に2000万円で購入した居住用財産を4000万円で売却し、その代金と借入4000万円をもって新しい居住用財産の購入に充てた場合を想定してみましょう。2000万円の売却益が出ていますが、居住用財産の税制上の特典を利用すれば、税金は0円で済みます。しかし、その特典と新住宅ローン控除は併用が出来ません。表からも分かるように、当初借入金が4000万円の場合、15年間で最高約367万円の税額控除が受けられるのですが、この税額控除を受けるには、譲渡所得に対して約494万円の納税を要しますので、このケースでは、新住宅ローン控除の適用は断念しなければなりません。

このように、併用できない規定もありますので、適用にあたっては、よく試算した上で適用を受ける必要があります。参考までに、借入別の新住宅ローン控除額を掲載しておきますので、参考にして下さい。

マイホーム、買うべきか?買わざるべきか?

借入金で取得した住宅に、平成11年又は12年中に居住の用に供した場合、新住宅ローン控除は借入金額が多いほど有利になります。ちなみに、適用を受けられる税額控除額累計額の最高は587万5000円になります。年利率4%固定、30年返済としますと、約7500万円の当初借入金が必要な計算となります。年間返済元利金額が約435万円以上、つまり年収で2000万円以上コンスタントにある方に限定されてきます。

やはり、税額控除の恩恵に預かろうとむやみにローンをしないで、ライフプランに基づいてマイホームの購入を検討してみて下さい。 

(税理士・CFP 湯浦 正信)