国税庁 平成11年分路線価を発表!
財産評価再チェック!
財産評価基本通達の第3次改正も行われ、事業承継における財産価額を再度点検してみてはいかがでしょうか?

路線価の下落幅が再び拡大
さる8月4日、平成11年分路線価が発表されました。路線価は、地価公示価額の80%程度を目安として定められており、前年、縮小傾向にあった下落率は再び拡大し、全国評価基準額では、前年5%の下落だったものが、平成11年分は7.1%の下落となっています。これでようやく、昭和62年頃の相場に戻ったことになります。

財産評価基本通達第3次改正
路線価発表の2週間ほど前に、相続税・贈与税の計算の基礎となる財産評価基本通達が大幅に改正されました。今回の改正は、現在の土地取引の状況を反映したものとなっています。
@不整形地・無道路地の改正
例えば、最近の不動産取引を見ていますと、立地の良い土地は人気もあり、よく売れますが、そうでない土地は以前以上の値引き販売を余儀なくされています。このように土地取引の二極化傾向が強まっていることを反映して、不整形地や無道路地の評価における評価減の割合が最大30%から、40%に拡大されました。
また、建築基準法上のいわゆる「接道義務」を充たしていない宅地についても、無道路地と同様に評価する旨が明文化されました。道路に面していても、前面道路を調べてみると意外に評価が下がるかもしれません。
A空室が一時的である賃貸物件の評価
自己所有の土地に、自らマンションなどの賃貸物件を建築して、これを他人に賃貸すると、貸家建付地として一定割合が評価減されます。しかし、以前は、たとえ一時的とはいえ、相続開始時点で空室がある場合には、その部分については、この貸家建付地の評価減が受けられませんでしたが、今回の改正で、その空室が一時的である場合には、評価減を認めることになりました。
Bその他
 非上場株式の評価上控除する評価差額に対する法人税額を42%に引き下げられ、市街地にある農地・山林などについては、一団の土地ごとに評価することになりました。また、がけ地、容積率の異なる宅地、私道の評価や基準年利率(4.5%)についても改正されており、注意が必要です。

小規模宅地等の評価減
 自宅用地であった特定居住用宅地等と賃貸以外の事業用地であった特定事業用宅地等については80%、賃貸事業用宅地等については50%の評価減を選択で合計200uまで受けることが出来ましたが、特定事業用宅地等だけは適用面積が330uまで拡大されました。この評価減は、相続税節税効果が最も期待できる規定です。例えば、200u4億5千万円の一等地に住んでいて、奥さんと子ども3人を残してご主人が亡くなったケースでは、ちょうど相続税は0円となります。(表を参照。)しかし、この特典を最大限に活用できていないケースをよく見かけます。生前の利用状況、相続時の分割方法によっても変わってきます。再度、効果的に適用できるよう検討が必要です。

要チェック!
 今回の財産評価の改正は、現状に合った改正と言えます。それだけに、路線価もかなり沈静化した今、財産評価の再チェックを行い、今後のエステートプランをじっくり検討してみてはいかがですか。

小規模宅地等評価減の比較表
 平成11年分都道府県庁所在都市の最高路線価地点が自宅であった場合に
 奥さんと子ども3人が相続をして相続税が課税されない限界面積(坪)

都市名 最高路線価の所在地 11年分最高路線価/坪 限界面積
東京 鳩居堂前銀座中央通り 38,544千円 11坪
横浜 横浜高島屋前横浜駅西口バスターミナル前通り 15,444千円 29坪
千葉 さくら銀行千葉支店前千葉駅側通り 6,732千円 61坪
大阪 阪急百貨店前御堂筋 17,490千円 25坪
京都 富士銀行河原町支店前四条通り 10,098千円 44坪